冥王星の世界を映画で感じる『はるヲうるひと』

占星術

最近、演劇にハマっています。
というのも、トランジット海王星の影響がネイタルのアセンダントにあって「そういうのを取り入れていこうか」なタイミングだったり、または今勉強している心理占星術(ノエル・ティル式)の中に芸術的・演劇的手法や表現の重要性についての教えがキッカケで自分でも進んで調べたり体験をしてみたりしているのですが。

実際の劇場に足を運んで、俳優さん達の生の演技をたくさん見られるのが理想なのですが、それは本当に理想なので、年会費を払って使い倒しているAmazonプライムから、何か良い刺激や参考になりそうな映画を今日も探していました。

まあ、私出不精なんで、映画は自宅にいながら俳優さんや脚本から様々なインスピレーションを得られるのはありがたいですね。

というわけで、今回掘り当てた映画は『はるヲうるひと』という

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こ、こりゃあ冥王星の匂いがプンプンするぜ…

と言わんばかりのタイトルの映画です。

内容は、ひらがなを漢字に直して読んでいただければ、「あ、そういうことね」とオトナの人にはわかると思います。

物語の舞台は、架空の島にある置屋「かげろう屋」。

本土から船に乗ってやってきた観光客相手に主人公が放つ呪文のような客引き文句(超早口)に対し、
「日本語?」
と、客がドン引きするシーンから始まります。


置屋の客引き・世話係をしている主人公の真柴得太は妾腹の子供であり、幼い頃に親は全員そろって心中。
しかも、心中の瞬間を目撃していて、誰にも言えない秘密を抱えながら生きています。

家族は腹違いの兄の哲雄と、病気でアルコール中毒の実の妹であるいぶき。

春を売る置屋にいながら病気を理由に身体を売らずにいるいぶきに対して、遊女たち(峯、純子、りり、さつみ)は嫉妬をしながらも哲雄の支配に怯え、お互いにかばい合いながら生活しています。

…と、ここまであらすじを書いてみると、もう見る前からヘビーでお腹いっぱい、って感じの内容ですね。(笑)

でも、海外でけっこう高い評価を得た作品らしく、映画化する前は元々舞台で演じられていたようです。
詳しくは公式サイトをご覧ください。

※映画の流れに沿って考察を述べていくので、所々でネタバレになります。

監督・佐藤二郎さんの土サインの示す”実感”

この映画の原作・脚本・監督は俳優の佐藤二朗さん。映画の中でも重要な人物を演じておられます。
分かるのは生年月日と出生地のみですのでとても簡単にですが、ホロスコープチャートを読ませていただきますと

佐藤二郎さんのチャート図

地のサインが強めの方のようです。
牡牛座太陽は乙女座の冥王星と木星とトラインです。太陽は山羊座の月ともトラインになっているように見えますが、出生時間が午前中ではない場合どんどんオーブが離れていくので、ややトラインの影響が薄いかもしれません。

劇中の主人公の得太(山田孝之)が妹のいぶき(仲里依紗)から
「現実って何?」て聞かれた際に
「現実って…何かこう…ガシッと握りしめられる…」と一生懸命言葉にしようとしていたシーンを見ると、
こういう言い回しのところに佐藤さんの地のサイン的な現実感が表れているような気がします。

太陽としっかりアスペクトがあるのは冥王星と合の木星。
見た目こそ三枚目(失礼)ですが、妙な存在感があるのはチャートの天体配置からも分かります。

冥王星が効いている人は妙な頑固さ・カリスマ性があります。
佐藤さんは冥王星に木星がくっついているので怖いイメージが少し和らぎますが、怖い顔もしようと思えばできる人です。

というか、冥王星と木星が一緒になることで、穏やかな雰囲気がかえって凄みを演出することになるのかもしれません。この映画の中では、冥王星を活かした(?)見事なクズ(褒めてる)を演じています。

魚座ノースノード・乙女座サウスノード軸ともアスペクトしているため、乙女座的な正しさや厳しさからくるカルマを癒す、魚座の分け隔てない広く優しい慈悲の世界観を自分が表現したり・生きてみせることによって、自分以外の多数の人の意識に変容をもたらしたり、社会的に貢献して注目を得たりします。

太陽と月の組み合わせからは、現実的に何かを維持する・コントロールすることに秀でていることが予測できます。
自分が定めた目標に向かって地道な努力が出来る人とも言えます。

やくざと嘘と冥王星

そもそも、私がなんでこの映画を「冥王星」的かと判断したかといえば、私の先祖にその筋の人達がいたからです。
(私のチャートは冥王星・金星・蠍座サウスノード合)

愛憎と暴力と権力は、冥王星の世界です。
日の当たらない世界、この映画の中の人物の台詞でいうところの「真っ当じゃない」存在が冥王星的なイメージになります。

でも、占星術チャートの中に冥王星を自分だけ持っていない人などいないように、誰の人生にも冥王星的な昏い部分というものはあります。
「自分には無い、知らない。」と言い切る人だって、見ないふりをしているだけだったり、自分以外の他人や出来事に投影することで冥王星が表れている場合もあります。

この映画には、「真っ当」と「真っ当ではない」間の境を行ったり来たりしている哲雄(佐藤二郎)が出てくるのですが、何の前触れもなく恐ろしいことをする動きなどが特に「すごい。本物みたい」だと背筋がザワザワしました。

私の祖父は、家系の中でやくざ屋さんをやっていた頃を生きた最後の代の人でした。幼少期に両親が離婚してから10年以上、祖父とも暮らしていましたが、そういった家系に関係する人が持っている雰囲気というのは、やっぱり独特なものがあるんです。実際、もうその稼業はやっていないのに祖父はよく間違われていました。(^^;)

冥王星は火星のハイオクターブ、つまり、火星の自己主張や物事を達成するためのエネルギーが倍になって過激になった天体といえます。
火星も目的を達成するために使われるエネルギーですが、エネルギーの範囲は常世(この世)に留まるのに対し、冥王星は幽世(あの世)まで追っかけていく底の深さがあります。

冥王星的なエネルギーは、嘘も真も紙一重、コインの裏と表、というところです。
現実の二元性を超えようとする時、私たちは物事の両面を見る(見せられる)必要があります。

この映画では、生きる為には綺麗ごとばかりじゃいられない、という誰の中にもある事実を、かげろう屋という置屋(売春宿)を舞台に、人物達の話の中に織り交ぜて表現されているんでしょうね。

体と心と自己価値・・・サクシーデントハウスのテーマ

かげろう屋で自分の(性)春を売って生きる遊女たちは、優しくない現実にさらされながらも「生きる」という行為にとても前向きな人々として描かれていました。

けれども、お客さんに身体を売る度に彼女たちはやっぱり傷ついていきます。

お金で彼女たちを買う男たちは、時に無茶を言い、時に無自覚に無神経なことを言い、事が済んだ後は自分だけ何も関係なかったかのようにまともな人間の顔をしてかげろう屋から帰っていくシーンを見ていると、普通の日常の世界と非日常に生きる人たちの違いがそのまま表れているようで、やるせないような、辛いような気持ちになって、置屋の女性達に感情移入してしまいます。

お金で買われた時間だけ、恋人のフリして身体を重ねて、いつまでも自由になれなくて、身体も心もボロボロになっていく遊女たち。女性なら、実際にそういう体験が無くても想像だけで共感できるのではないでしょうか。

(置屋に春を買いに来といて「相手は処女が良いです」という男性のシーンのくだりには笑いましたが、現実でも割とこういう男の人がいるから単純なユーモアでは済まないのが皮肉なところ)

主人公の得太と哲雄は腹違いの兄弟ですが、得太は哲雄から虐待のような暴力を受け続けているにも関わらず、かげろう屋から逃げ出せずにいます。
妹のいぶきが病気であるために一人にして放っておけないのも理由ですが、得太自身がいぶきと自分の境遇を「自分の生きる理由や方法」として結局のところ依存してしまっている(幼少期からあまりにも辛い事が多過ぎてそれ以外に方法が分かりようがない)のが大きな理由だと思われます。

幸せになりたいんだけども、幸せになる方法が分からない。
あるいは、自分にはその資格がないと思っている。

幸せになる資格がないから、こんなことをして生きていくしかないんだ。
という悪循環。

このような自己価値観の低さからくるネガティヴな心理的な流れは、サクシーデントハウス(2・5・8・11)に関係しています。

自己価値が低ければ、愛情の表現も受け取りも低いものになる。他者の愛し方も歪で、傷ついたままどうしたらいいか分からない、ということになりやすくなります。

佐藤二郎さんのチャートは牡牛座と冥王星が強調されているので、2ハウスと8ハウスのテーマを彷彿とさせるこの映画の脚本を書きあげることが出来たのかもしれません。

「何者かになれる・・・」山羊座の月の不安

この映画の登場人物は皆どこか歪(いびつ)ながらも、幸せになりたいと足掻いています。


惨め。だけれど、幸せになりたい。

この自分(ただのモノみたいな、不幸な自分)じゃない、何者かになりたい。

そんな気持ちから「哲雄の妾になりたい」と言った峯(みね・・・遊女たちのまとめ役で、普段哲雄の恐怖支配から皆をかばっている)でしたが、暴力でかげろう屋を支配している哲雄のことを曲がりなりにも愛してしまっていて、自分の野心だけで持ち掛けた言葉ではなく愛情が伴っていました。


しかし、それがかえって哲雄の逆鱗に触れてしまいます。父親が妾と心中したせいで母親も死んだと思っている哲雄は、遊女を強く憎んでいます。
愛人にしているとはいえ、憎しみと差別の対象でもある峯が自分と対等な立場として心を通わせようとしてきたこと、愛情と欲求を哲雄に口にしたことに対して、強い嫌悪感と怒りを感じたのでしょう。

見下している女から愛情を向けられ、さらに愛情を返すことを要求されたことで自分の奴隷にしている峯たちや遊女への支配力が弱まったことを感じてか、こともあろうに、腹違いとはいえ妹であるいぶきを得太や遊女たちへの見せしめとして強姦してしまいます。

「お前たちは、ただの道具なんだよ。心なんかいらないんだよ」
と吐き捨てながら哲雄は、「峯の言う「何者かになれるチャンス」なんて、お前たちには無いし、「真っ当な」家庭を作ってみた自分でさえも「何者かになったところで」な存在だ」と言い聞かせるのです。

この辺の描写は文字にするより、実際の映画のシーンを見て感じていただきたいです。

この先のシーンは大きなネタバレになるので伏せますが、この「何者かになりたい」という焦燥感や渇望は、山羊座の月のチャートを持っている人なら共感できるのではないでしょうか。

冥王星が強いチャートを持っている人や月星座が山羊座の方は、何かしら心に響く内容の映画であると思うので、良かったらぜひ鑑賞してみてくださいね。

オマケ

この映画では佐藤二郎さん怖いけど、ツイッターで呟いてることとかみるとホンワカしてるから、すごいギャップですよね。

それと、主人公の得太役の山田孝之さん、私は『勇者ヨシヒコ』シリーズで初めて知って、それから「イケメンなのに残念な役をしている人」だという認識なのですが、山田孝之さんは本当、ちょっと濃い目のイケメンで顔を見るたび「黙ってればイケメンなのになぁ・・・。」と思ってしまいます。

まあ、そういうところが最大の推しポイントでもあるんですが。(私はギャップ萌えに弱い)

勇者ヨシヒコと導かれし七人(期間限定動画)

主にドラクエのメタ・パロ要素満載で、ドラクエやFFが好きな人ならハマるかもしれません。
自分のおススメ過ぎて、周囲の人に布教してるくらい好きなシリーズです(笑)

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ヒラリ

ヒラリ

ヒラリ エンジェルナンバー33。主な活動は、 ・西洋占星術を活かして自分らしい生き方を一緒に考える占い師 ・レイキヒーリングで波動を上げて幸せ体質な人を増やすヒーラー

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