木星の持つ心理効果についての考察

占星術

良い?悪い?木星のキャラクター(人格)

占星術における木星は、ローマ神話のジュピターおよびギリシア神話のゼウスと同一視される神としての人格の側面を表していると言われています。

とてもかいつまんでこの神様の人格や特徴を表すならば
「何事も大袈裟でいつも物事の中心にいる、皆から愛されたがり(と同時に愛したがりでもある)の神様」と言っても良いかもしれません。

なんせこの神様(ジュピター、というか主にゼウス)は奥さんがいるのに年中浮気はするし、浮気の言い訳を考えるために色々やるしで、必ずしも道徳的に正しい人物(?)というわけではないのです。

木星は一般的に幸運や自己肯定感と結びつけて解釈されますが、それもこのようなジュピター・ゼウスの神話の中にある神の活躍や人格の一面として考えれば、納得する部分がたくさんあります。

木星をアスペクトで考えるなら?

もし木星の特徴をアスペクト(星の角度)で表すなら、120度のトラインが近いかもしれません。
120度は通常は幸運と言われる角度ですが、いつも通りの考え方に甘んじたり自分の感覚が絶対だと油断してしまいやすいという特徴があります。

ようは調子に乗りやすい。(^^;)

その結果、業を煮やしたヘラから罰を受ける羽目になり、自分が愛したかったもの(愛人)を結果的に喪失するといった方向へ状況が変わることもあります。(まあ、ゼウスは懲りずにまた同じことを繰り返すのですが…)

こんなふうに、調子に乗ったゼウスがヘラから罰を受けるという状況は、木星と何かの天体が90度(スクエア)に相似していると考えても良いかもしれません。

ちゃんと節度を保って自己肯定感や人生の楽しみを広げる、行動することを意識しておくことが、木星の人格と良い感じにお付き合いしていく秘訣だと思います。

木星と月のアスペクトに見る自己肯定感

ちなみに、生まれついて自己肯定感が高く伸び伸びと自分らしさを発揮している(自覚のあるなしに関わらず)タイプの人が持っているチャートで、木星と月のアスペクトがあります。

これはどういう状況かというと、ある意味「自惚れにも気付かないまま成長した」結果であるともいえるかもしれません。

身の丈を知る

 さらに、多くの乳幼児が「お前は素敵だ」「お前は愛されている」という取り巻きを得て、皆は一度は自惚れたことがあり、自惚れ鏡を手に入れているはずです。ところが、これが急激に失われるという外傷や幻滅を代表とする「自惚れ鏡」の喪失に際し、深い傷つきと痛みを体験した後は、傷つきやすい自惚れを隠すために自己卑下のぶ厚い仮面をつけ、甘い言葉に対し徹底警戒して生きることが多いのです。(中略)逆に、育ちの良い者たちがのびのびと生きることができるのは、その育ちの良さが自惚れ鏡の幻滅がひどい外傷にならぬように配慮された育児であったことを示すのです。

引用元: 北山修 「意味としての心「私」の精神分析用語辞典」, みすず書房, 2014年2月, 129ページ

もちろんこのような解釈は数あるものの一つに過ぎませんし、「このアスペクトを持っている全員がみんな恵まれていた」ということにはなりません。

ただ、幼少期の初めの段階に形成される自己肯定感は人生の長い時間をかけて作っていく目標や希望の基盤となるものには間違いないので、
ここが木星的な効果によって高められている状態であることは、ズタズタに傷ついているよりかは良い、と判断して良いのではないかと思います。

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