「バーレスクの女王」ディタ・フォン・ティース(Dita von Teese)のホロスコープ

占星術
ArtTowerによるPixabayからの画像

金星の象徴のような、ディタのホロスコープを読んでみた

 私がディタの存在を知ったのは、日本でゴシック&ロリータのブームが来ていた2000年前半頃。
ヴィジュアル系バンドの人気もジワジワと広がりつつある頃で、国内外のV系ロックバンドが世間の思春期の女の子達を夢中にさせていたような、そんな時期でした。

 元々、日本で流行したゴシック&ロリータのファッションは、海外、特にイギリスなどヨーロッパ圏の古典的歴史の美術や文化の中でも退廃的で毒を感じさせる、精神性と肉体的な美醜が合わさったものが好まれていて、若者特有の社会への鬱屈した反抗精神と相まって、派手に着飾る外見だけのものではない、ファッションの域を超えたサブカルチャー現象だったのです。

そのせいか、ゴシック&ロリータはヤンキーと親和性が高い。嶽本野ばら先生が『下妻物語』に書いてあるように。

 ゴシック&ロリータは今で言うと、好きな推しキャラと身も心も一体化するために毎日その推しのコスプレを一日中しているような感じですかね。
だからまあ、あの頃のゴシック&ロリータにハマっていた若者というのは、オタクを拗らせすぎて毎日がどこでもコスプレ会場みたいな、大変カオティックな世代だったとも記憶しています…

 そしてそんなゴシック&ロリータカルチャーにハマっていた若者たちのカリスマとして、何度か日本の雑誌に取り上げられていたのが、ディタ・フォン・ティースです。

 ディタは「バーレスクの女王」と呼ばれ、2021年の現在でも現役のモデル・バーレスクショーダンサーとして活躍しています。
2005年にマリリン・マンソンと結婚しましたが、2年足らずで離婚。
芸術的な方向性はお互い惹かれ合うものはあっても、他の部分で色々とあったのでしょう…
マリリン・マンソンの生い立ちや音楽性もなかなか興味深いものなので、そのうち記事を書きたいと思います。



ディタはコルセットやボンテ―ジファッションのモデルを務めており、日本のゴシック&ロリータカルチャーでも注目されていました。

 このゴシック&ロリータバイブルという雑誌は、ゴシック&ロリータの世界観に憧れる若者たちにとっては本当にバイブル的な本で、お召し物になかなかお金を使えない姫様・王子様達にとって、付録についているワンピースやブラウス・ケープなどの型紙はまさに救世主のようなありがたいものでした。(でも上手く裁縫が出来なくて結局家族に泣きついたのは良い思い出)

 結局、私のような若者だった人達は時の流れとともに「自分はずっとお姫様・王子様でいることなんて出来ない」と現実を見るという理由で情熱と努力を放棄し、この憧れていた世界から退いていくのですが…

今なお、この世界観を愛し体現し続けているカリスマの代表の一人が、今回読むホロスコープの人であるディタ・フォン・ティース嬢です。


ちなみに、日本だとMana様も今だ現役で永遠のカリスマ。お美しいです…

 このままだとあの頃の熱い思いをまた語り出してしまいそうなので、この辺で本題、早速ホロスコープを読んでいきましょう。


 ホロスコープのデータはastrotheme.comを参照。

生年月日は1972年の9月28日、出生地はアメリカ合衆国ミシガンのロチェスター。
時間は不明だそうです。

 太陽・水星・冥王星・天王星が天秤座にあり、天秤座が強調されています。
天秤座サインは、美と調和のサイン。
優雅さや社交センスにおいては12サイン一ですが、その分気を抜くとあっという間に怠惰になってしまうのも天秤座の弱点。

 外側からの情報の取捨選択をするのは水星・天秤座の13度のサビアンは「シャボン玉を膨らませる子供たち」で、人の興味を引く会話や雰囲気づくり、華やかなことに知的興味や関心を持ちやすい性質です。この水星を活かすと、人を飽きさせない会話に長けてきます。

 バーレスクは元々、劇場で行われる様々な技芸者によるショー全般を指す言葉のようですが、特にバーレスクの特徴の一つにストリップティーズと言われる女性による脱衣ショーがあります。
このストリップショーは、男性に対する娯楽として提供するだけではなく、同じ女性の観客に向けて女性性の美を表現する芸術的パフォーマンスとしての意味合いもあるようです。

 観客を飽きさせない為、毎回のショーの構成や衣装・舞台のデザインなどに関してあらゆる教養を身に付けることを欠かさないディタの向上心は、この水星が役に立っているのかもしれません。

 太陽は冥王星と3度差のある合。傍目から見てそうは見えないかもしれませんが、強い自意識のある人で自分が決めたことには一切の妥協を許さないでしょう。または、本人が妥協しようとすればそれをストップさせられるような出来事があったかもしれません。

マリリン・マンソンとの結婚が長く続かなかったのは、太陽と冥王星の合による「人生で普通に生きることを求めていない」ことを示しているともいえるでしょう。
また、ディタのホロスコープには水のサインに天体が全く入っていないので、感情的な部分で深く結びつく結婚生活において、(実は)内気なマンソンとの間で文字通り「コミュニケーションに潤いが足りない」傾向にあったのかもしれません。

 今回、ディタのホロスコープを取り上げるにあたって最も言いたかったことは、獅子座の金星の表現の煌びやかさです。
ともすれば野暮ったく下品になりがちな古典的ショービジネスの世界観を、ディタ自身の並々ならぬ美意識とバランス感覚で、同性の憧れの対象となるような、現代にも通じる芸術として表現されています。

 舞台とか芸能など、人から注目されることが必要なショービジネスの分野で何か仕事をした経験のある人は、「単に目立てばいいわけではない」ことと、「人の目を引く華やかさを表現する」ことの難しさを体感的に知っていると思うのですが、人に自分を魅せる仕事というのは、自己主張がなくてもダメで、自己主張があり過ぎてもダメという、本当にバランス感覚が必要だと感じます。

天秤座太陽と獅子座金星の上手なブレンドの例が、ディタですね。

 また、幸いというか皮肉というか、ディタには水サインの天体がなく、ほぼ風のサインで天体が構成されているため、自分をある意味「客観的に見えすぎる」ところがあり、それが功を奏しているのかもしれません。
感情に影響されやすいと、ライバル達の嫉妬や色恋沙汰がゴロゴロしていそうな芸能の世界で、長く安定したキャリアを保つのは難しくなるでしょう。

 繊細な感情や情緒面の傾向を示す月は双子座で土星とピッタリ合になっていて、自分という存在の放っている雰囲気が、社会からどう見られているかを常に意識している様子が想像できます。
仕事や義務の為に、自分の感情をコントロールすることが出来る人です。もしかすると、自分の感情を素直に開放すること自体を本人が好んでいない可能性もあります。
この人が努力家なのは、間違いないでしょう。

 どの人のホロスコープにも一長一短あるものですが、それらの要素をどのように折り合いをつけていけばいいかの観点で見た時、それをビジネス的な自分のキャラクターに活かしたディタの土星と月の合は参考になります。

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