ドリーン・バーチューの引退について

スピリチュアル
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スピリチュアル界のリーダー引退と、その影響

スピリチュアル業界においてその名を聞いたことがない人は、ほとんどいないであろうと
言っていいほどの超有名人、ドリーン・バーチューさんですが
天使や女神といったオラクルカードなどに関する著作活動において、引退の意思を表明されました。

理由は、現在彼女が入信しているキリスト教の宗派の教えを守る為だそうで
天使や女神の名を使って占いなどを行うことは、宗派の教えを破ることに当たるようです。

まぁ、この辺の細かい事情は置いておいといて、
なぜ今このドリーンさんの引退宣言がスピリチュアル界隈で話題になっているのかというと、
今までドリーンさんが監修・制作したオラクルカードの認定資格などで
スピリチュアル・ビジネスを成り立たせていた人が大勢いるから、というのが一つの大きな理由だと思います。

他人事みたいに書いてますが、私も今現在進行形で、
ドリーンさんの認定コーチ資格が取れるオンライン講座を受講している最中だったりします。
(オラクルカードではなく、アサーティブネスの講座です。)

ですが、私はドリーンさんが今までやってきたことから卒業するという情報を
あらかじめ知ってから講座を申し込んだという奇特な?人間なので、
正直なところ、今大勢の人が騒いでいる
引退したドリーン・バーチューが今まで発行した認定資格などは今後どうなってしまうのか?
という部分において、さほど何か思うところが無かったりします。

資格って言っても、ちゃんと時間かけて大事なことを勉強しましたよ、ていうのを
他人(組織)からお墨付きもらいました、ていう証明でしかないんだし。
(立派な資格持っててもへったくそなセッションや診療行う占い師・ヒーラーや医者なんてたくさんいるし、目安でしかないですよ。)

私がそう思う理由は、
ドリーン・バーチューさんの今まで世に送り出した著作物そのものが私たちに与える影響は、
彼女自身がそれらを否定した現在においても、何ら変わることがないからです。

私は今ちょうどアサーティブネスの講座を受けているので
この辺の事情に関して、ちょうどいい距離感で理解することが出来ているのだと思いますが

今回のドリーンさんみたいなことでいちいち取り乱していたら、
世の中にごまんとある資格や学びに関する分野について、全て疑うことになってしまうよなぁ…
と思うのです。

特に、科学分野ではない占いやスピリチュアルの教えというのは
再現性がないものなので、信じている人にしか実感が出来ない領域でもあります。

そんな分野なのに、
「教えていた先生が、違うって言ったんなら今まで習ってきたこと、
自分でも信じられなくなっちゃうよ!」
となってしまうようでは、それは教えではなく先生を信じていたことになり、
いわゆるグルを崇拝している状態であったことになってしまいます。

それは、自分の考えや感じ方を決める軸が自分にではなく
自分より権威のあるように見える人に依存してしまっている状態です。

カリスマリーダーに依存しない真のスピリチュアルの道へ進むための出来事としてみる

ドリーンさんがこのような状態になり、最も強い影響を与えたことは
スピリチュアルな分野において活動する人々の、
スピリチュアル的な権威への依存心をどう扱うか?という問題であったと思います。

こう表現しては皮肉に聞こえてしまうかもしれませんが、
長年、影響力の強いドリーンさんの存在はスピリチュアル的な活動において
キリストのようなものでした。

力強く、愛への確信に溢れた優しい言葉と論理的な教えは、多くのスピリチュアル活動家に
自信と勇気を与えてきただろうと思います。

ですが、ドリーンさんが引退したことで、スピリチュアル界のキリストはいなくなってしまいました。
彼女を今まで信奉していた信者たちは焦ります。
「私たちは、これから一体誰の教えを信じていけばいいのだ」と。

……

いや、今まで通り信じたらええやん!

と、あっさり思えない人が多いのはやはりそれほど彼女がカリスマ性を持っていたという
ことなのでしょうね。

でも、スピリチュアルな教えを理解する、探究する道に当たって、
カリスマリーダーにいつまでも魅了されるのは歓迎されるべき要素ではありません。

なぜなら、誰もがキリストのようになるように、キリストも教えを説いていたはずです。

「私だけが特別なのではなく、あなたがた皆が特別な存在なのだ」と。


…うん、ほんまもんのキリストってどんなんか知らんけど、多分!
ワンネスなキリストなら、全ての存在がワンネスだと説いていたと思うんですよねぇ…
この辺、語彙力が無くてうまく言えないですが。

なので、こうなってしまった後で、いなくなってしまったカリスマリーダーについて
とやかく言ったり論じたりするのではなく、
自分がカリスマリーダーの教えとどのように向き合っていたかが、重要なのではないかと思うのです。

だって、リーダーの言うことが正しいってことが全てじゃなくて、
その言ったことがどういう影響を自分たちに与えているかってことが重要だし
その後の行動や選択は、各自に委ねられているということ
これが大事なこと、なのです。


ドリーンさんが今回このような選択をとったことで、
彼女は祭り上げられる完全無敵なカリスマではなく、私たちと同じような人間だったのだと
多くの人が感じたのではないかと思います。

そして、彼女が今までたくさんの人々に教え伝えてきたことが
本当の意味で、世界の平和やスピリチュアルに貢献するかどうかは、
彼女のメッセージを受け取ってきた人々の意識に委ねられていて

もしかしたら、その行く末の結末こそが、彼女が今まで
「スピリチュアル界のドリーン・バーチュー」として行ってきた
仕事の集大成となるのかも、しれませんね。

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