天体の品位をただの吉凶で終わらせないための考え方

占星術
天体の品位について言葉でちゃんと説明してみる

 

古典占星術では、天体の入室サインによって「良い・悪い」を判断するための
品位(ディグニティ)という項目があります。

獅子座の土星はデトリメントで土星が上手く力を発揮できなくなり
蟹座に木星があればエグザルテーションで良い方向に働く

というような判断をするものです。

 

それぞれ、天体とサインの組み合わせの相乗効果がどのように働くかをざっくり意味分けしたのがディグニティですが

 

では、なぜその組み合わせが良い品位・悪い品位なのか?

を考えていこうと思います。

 

まず天体そのものの性格を整理しよう

 

それぞれの天体には、本来のサインが決まっています。

天体はその本来のサインにあれば一番スムーズに能力を発揮しやすいと言われています。

なぜなら、天体はその本来の居場所であるサインの性質に一番近いからです。

 

※蠍座・水瓶座・魚座も古典占星術ではパーソナル・ソーシャル天体が割り当てられていますが、個人的な実感としてはトランスパーソナル天体寄りのサインだと感じるので省略しています。

 

火星…牡羊座が本来のサインです。競争心や生き残りのためのパワーを表します。

瞬発力はありますが持続力が低いため、一発で決まる勝負や明快なルールを基本好みます

よって、ややこしいことは本来苦手です。

 

金星…牡牛座と天秤座が本来のサインです。官能や快楽を感じる部分です。

芸術や文化を生み出す元にもなります。

金星はあくまで楽しみごとなので、没頭するサインにあるとやり過ぎになったり人に趣味を押し付けるなど良くない方向に出やすくなります

 

水星…双子座と乙女座が本来のサインです。物事を判断したり知的な興味の方向性を表します。

水星は現実に即した事柄に近ければ近いほど扱いやすく、現実から離れれば離れる程扱いにくくなります

 

月…蟹座が本来のサインです。習慣や所属意識・安心感を表します。

生まれた時からの習慣になっていることが月に記憶されているのですが、
月が入るサインによっては強迫観念となってしまい神経症みたいになってしまうこともあります。

 

太陽…獅子座が本来のサインです。
生きている実感や願望・欲求の中心となっているものを表します。

自分がどう感じるか?自分がそれを望んでいるか?と自分を中心に考える性質なので自分を中心に物事を考えたり感じたりしにくいサインにあると葛藤を感じやすくなります。

 

木星…射手座が本来のサインです。物事の発展性や理解への柔軟性を表します。

今現在よりも未来へ向かって働く性質なので、今すぐ現状をどうにかしなくてはならないことを想定させるサインだと混乱が起きやすいです。

 

土星…山羊座が本来のサインです。時間・忍耐力をかけて物事にあたる性質を表します。

土星には自分本来の在り方を少しずつ調整して目標へ近づける意味もあるので、
自分の感性を封じられたら存在意義すらわからなくなってしまいそうなサインにあると
とても辛いと感じやすいです。

 

サインの性質と掛け合わせてみよう

 

天体のいる場所のサインが本来得意なことになっているか、苦手なことがサインになっているかで
品位は変わります。

 

なので、サインの性格を把握しておけばだいたい何となく

「これは良い配置」

「これは使いにくい配置」

というのは分かるようになってきます。

 

例えば、射手座は向上心を刺激するものに惹かれます。
今よりもっと良いものを、今よりももっと遠くへ、という衝動です。

この射手座サインに水星があれば、本来の品位的にはデトリメントになります。

なぜなら、収拾がつかなくなる知性になりやすいからです。
興味の対象も、周辺の物事より遠くの話題が多かったりで、人からの共感を得られる情報がちょっと少なくなりがちです。(無意識に意識高い系になる感じ)

また、射手座は興味がなかなか持続しません。次から次へと新しい発見をして、目移りしてしまうからです。

広がり過ぎた興味や情熱の対象をどのようにまとめるかという点で、射手座に入った水星は苦労するというわけです。

 

しかし、きちんと言葉にして「なぜ品位が悪いのか?」を整理してみると

「なんだ、そんなことか。」と思えるので、そうなれば解決策を考えることも出来ます。

 

この例の続きだと、外国語関係に興味を持てば、なかなか習得しきれない分野で飽きないうえに需要のある言語なら実務にも使えます。
あるいは、興味の分散のしやすさをあえて利用するなど、工夫する余地はあるわけです。
(この現実面での努力や調整がホロスコープの示す才能にスイッチを入れることになります。
占ってハイ終わり、とはならないのです。)

 

自分の天体の品位がデトリメントやフォールだらけで落ち込んでしまったことのある人は、こんなふうに理由を考えてみると、品位の傷ついた天体の活かし方が見えてくると思いますよ。(^^)

 


私は始め先生から占星術を習ったとき、近代占星術と古典占星術が微妙に入り混じった内容で教えてもらっていたので、その時からの習慣なのか、どちらの方法も自然と混ぜてリーディングを行っています。

古典占星術は吉凶をハッキリ出す傾向が強いですが、それには政治に関わる問題などシビアな理由で占星術が重宝されていた背景があります。

なので、現代人の私たちが古典占星術を取り入れるならそこに心理的な理由や現代の状況に合わせた天体・サインの解釈を入れてもいいのではないかな、と思います。

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