Vanessaさんの言葉から分析する蟹座の美点

占星術
LNTHによるPixabayからの画像

 半年ほど前、近所の本屋でVanessaさんの著書『自尊心削られながら個性を出せって、どんな罰ゲームだよ?』を見かけて、何となく購入しました。

 立ち読みで少しだけ内容を確認して、「Vanessaさんはメイクアップアーティストなんだなぁ」というくらいの認知度で購入。まあ、見た目が派手なメイクをされていたので、新進気鋭の業界の異端児とかそういう人なのかなー、くらいの印象でした。

 いつもはこういう自伝的なエッセイを買って読むことは少ないのですが、私は個性的に生きている人に対してどうしても興味があってつい「調べたい」と思ってしまう(水星・天王星合の悪癖)ところがあるので、この時は本のタイトルに惹かれて買ってしまいました。関係ないけど、刀剣乱舞の南海先生・鶴丸・陸奥守とは個人的にものすごく仲良くなれそう、と常日頃思っています。

 実は初めから、エッセイを読んでからホロスコーチャートを出して調べる気満々でいました。自らを個性的だという人が、どうやって人気者になったのか、たくさんの人から認めてもらえるようになったのか占星術の観点で分析するという題材にはうってつけの人物なのではないかと思ったからです。

 さぁ、本を読み終えたら早速記事を書くぞ。

 ・・・のはずだったのですが、読めば読むほど、どうも私の考えているような個性(で自己表現に苦労しているタイプ)とは違う。という感覚が強くなり、頭を捻りました。なぜなら、Vanessaさんは見た目が美人で華やかな方ですが、ちゃんと場の空気が読めるし自分のことも客観視出来ているし、個性があり過ぎて世間から浮いてしまっているタイプとは明らかに違ったからです。
(変ji・・・もとい、個性的な人の判定に厳しい私)

 「あれ?私の感じ方が単に捻くれてるだけかな・・・Vanessaさんて、実は私以外の人達から見たら普通(?)に個性的な人なのかな・・・?」

 ならば、とホロスコープチャートを出してみましたが、ホロスコープチャートにも天王星や冥王星の強調(極端さの傾向の元となっているのはだいたいこの2つの天体)は見当たらず、蟹座の太陽・水星・月が目立っていて、金星や火星も双子座でほぼノーアスペクト状態(私は普段オーブを5度前後で読んでます)。この星の配置だけを見て簡単な解釈をするならば、周囲から浮きやすい水瓶座や牡羊座サインのようなタイプとは逆に、周囲の意向を汲み取って行動することが得意なタイプです。

 結局、「はて、私の感性や知識だとこの方は個性的だとは思えない・・・」と悩んで、しばらくそのままになってしまいました。

 そんな感じで半年間程、Vanessaさんのホロスコープチャート分析を放置していました。時間が経てばもっと分かることもあるだろう、と思いつつ日々の仕事や用事に追われていたのですが、久しぶりに時間が出来たので、今からもう一度読んでみようと思います。

蟹座らしい共感力と親しみやすさが魅力のVanessaさん

 先日テレビに出演されていたそうで、その映像のスクショに年齢が出ていましたのでご本人のツイッターの誕生日と一緒に確認したところ、1996年生まれで合っているようです。
1996年の7月15日生まれ。

 ベトナム人とのことなので、出生地の時間をベトナムに合わせています。もしかしたら日本で生まれてるかもしれないし、違う国かもしれないしでこの辺は誤差が出てしまう可能性は避けられません。なので今回は月やハウスの解釈は出来ません。度数も怪しいのでサインだけで読んでいきます。

 どうもチャートを出す前からハッキリしない雰囲気が全体の印象にあると思っていましたが、海王星が太陽と水星にオポジションになっている時点で、そもそもがボヤけて見える要素があることに気付きました。分かるようで分からない部分が多いのは、この際はじめから覚悟しておいた方が良さそう・・・と海王星のオポジションを見て思ったのは内緒です。

 海王星は芸能などに関わる人に多く関係する天体なので、メイクアップアーティストという職業にも合っています。人に夢や幻想を見せたり見せられたりするのは海王星です。

 太陽・月・水星・金星の個人天体を見ると蟹座と双子座なので、とても親しみやすい雰囲気のある人だと言えます。

 双子座の金星は人間関係において広く浅くの付き合いが出来ることを示していて、その場の空気の流れを上手く掴むセンスがあります。一つのことをずっと突き詰めるというよりは、満遍なく色んな考え方を周りから取り入れて一番良さそうなものを選択肢にしますので、世渡りが上手い人という印象もあるでしょう。

 流行りの話題にも敏感です。常にSNSをチェックしているというのも、双子座サインが強い人の特徴かもしれません。Vanessaさんはツイッターで有名になった方ですから、自分の元々の性質と人とコミュニケーションをする媒体が上手い事合っていた(苦にならずに出来た)のだと思います。

著書のタイトルの中の「個性」という言葉が持つ意味

 さて、ここからが本題。

 なぜ私がVanessaさんのチャートを見て「蟹座にはあまり個性がない」という言い方をするのかというと、蟹座は自分が属する集団の中いることで得られる安心感を重視するからです。特に、個性的な人の特徴として目立ちやすい「異質で多くの人とは違うことをしたくなる衝動」というのは蟹座サインが強い人だと、自分がそうなるのには抵抗感があるはずです。

 ここで、私が考えている「個性(異質なもの)」という言葉とVanessaさんの言っている「個性」という言葉の意味が違うかもしれないという可能性(私のネイタル射手座天王星・水星合と、Vanessaさんの蟹座水星と海王星180度の違い)に行き当たります。その違いを一番具体的に表していると思えるのが、エッセイの中の次の文章です。

それぞれの特徴は何の変哲もないものでも、その唯一の組み合わせは、決して普遍的ではなくあなたの個性だから、この社会の一人として、「唯一のあなた」として成り立ってるんじゃないかなって。

Vanessa 「自尊心削られながら個性を出せって、どんな罰ゲームだよ?」(KADOKAWA 2020) p.15

 これは蟹座の感覚を持っているVanessaさんだからこそ気付ける「個性」の解釈なんだと気付いた時、ビックリしました。つまり、集団の中にちゃんと収まっていられる状態でも、個性は決してなくなるわけではない・・・という解釈に、自分が常日頃思っている個性という言葉の意味するものの狭さを思い知った感じがして衝撃を受けたのです。

 この違いを例えて比べるなら、私の普段のものの見方が望遠鏡なら、Vanessaさんは顕微鏡で人や物事を観察しているのだと思います。詳しくはVanessaさんのエッセイ本を実際に読んでもらったら分かると思うのですが、すごく丁寧に周りの人のことを見ている方なんですね。

 こういう感性のある方と言うのは、ほんのちょっとの違い、微妙な差に気付ける人です。だからこそ、たくさんの人の心に響く言葉や発想が出てくるのだと思います。

 ・・・私もちょっと反省して、見習います。(^^;)

 結局、タイトルの言葉の意味はきちんとVanessaさんのエッセイの中にある言葉とホロスコープチャートを見てみれば、何の矛盾もないことに気が付きます。

 「自尊心削られながら個性を出せ」という言葉には、蟹座のVanessaさんが感じている「平凡なだけでも認めてもらえないし、かといって目立ち過ぎてもダメ」という世間全体(蟹座)に漂っている空気(双子座のアンテナに引っかかている周囲にある、事実)に対して出てきた言葉なんだろう、ということです。

 蟹座というのはまさにそういう感覚で、同じ心理的一体感がベースになって繋がることを示すサインでもあります。理屈じゃなくて、「分かる!」と直感的に同意するあの感覚が蟹座サインの特徴です。

 タイトルの意味は初めからエッセイをちゃんと読み込めば分かるんですが、私が「どうしてそう思うんだろう」という部分がどうしても拭えなかったのは、エッセイ本、個人の言葉や感情というものは、やはりどこまで行っても感覚的に合う人同士でしか通じない部分があるからなのだと思います。

 まあ、その辺のこともVanessaさんが「この人とはこの部分まで分かり合えばOK、みたいな割り切りも必要だよね」と丁寧に言葉で表現されているので、そう思い至るまでの生い立ちなども含めて、蟹座や双子座サインの感覚がどんなものなのか知るのに、本当に良い本だと思います。

Vanessaさんがここまで有名になった占星術的なタイミング

 実は、エッセイ本が出版された2020年の1月後半トランジット木星がネイタル木星に回帰されていました。

 木星回帰(リターン)は約12年に1回やってくるのですが、この時期はだいたいネイタルにおける木星の発展が見込める時期だと言われています。(つまり、まずネイタルの木星の性質ありき)しかし、誰もがVanessaさんのような目立つ幸運や発展がやってくるわけではないので、こんなふうに分かりやすいのは珍しいケースだと思います。

 Vanessaさんの場合はハウスが使えないので、サインと天体のアスペクトから予想するしかないのですが、山羊座木星には牡羊座土星からのスクエアがあります。

 社会で認められることと、自分の情熱のままにオンリーワンの自分で生きていくことの間での板挟みという表現が、この山羊座と牡羊座のスクエアから連想されます。社会に認められるように周りに従って地道に頑張ったほうが良いのは分かっている木星と、自分自身で人生を切り開いていく勇気や人から非難されても負けない強さを示す土星など、一見矛盾する二つの要素をなんとか自分のものにしていくこと(このことについては、Vanessaさんのエッセイ本を読めばそのことに関する葛藤が書かれてあります。)が必要だと読み取れます。

 Vanessaさんの場合はこの木星と土星の要素を今までツイッター上やエッセイ本で拡散(木星)していたため、ちょうどいいタイミングでコップから満杯の水が溢れたかのように影響していったのでしょう。まさに日々の継続(土星)が実を結んだうえでの木星効果だと思います。

 木星による幸運効果は、他にもネイタルの太陽にトランジット木星が重なるタイミングの時などに実感しやすいのですが、木星の幸運を受け取るにはそれなりの準備が出来ている状態であることが望ましいように思います。(起こっている幸運に割と気付かないパターンもあります)

 なので、占いで「いつが幸運期かな」とただ時期を待っているだけではダメで、むしろ何時やってくるかもわからない幸運のタイミングに向けてひたすら努力しておくこと(むしろ、努力を努力と思わず当たり前にやっていくこと)が大事なのではないでしょうか。

まとめ

 以上、Vanessaさんのホロスコープチャートとエッセイから読み解く・蟹座の性質が持つ美点についてのお話でした。

 Vanessaさんはホロスコープと実際のご本人の言動の関連がとても素直に表れているので、自分のホロスコープの強みや特徴をどのように表現・活かしていけばいいか知りたい方にとっては、とてもいいお手本になると思います。

 また、今回は私の物事の理解の仕方とホロスコープチャートの分析の対象となっている人物との感覚の違いについても着目して読んでいることにも触れています。これは自分以外の人のホロスコープを読むうえで結構大事なところだと思うので、もしよければこういうところも、占星術を勉強されている方の参考になればといいかなと思います。

 ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^)

 

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コメント

  1. mm より:

    読み手の感覚との差異から対象者の感覚を深掘りしていく過程が分かりやすくて勉強になりました。
    的確に言葉で積み上げていくの、すごい。

    この方の天体配置も、興味深いです。
    ちょうど風星座の感覚に興味持っていたところです。